【原発増設】新技術導入へ国際協力 自民・元経産相 世耕弘成氏

温暖化ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにするためには、二酸化炭素(CO2)を排出しない基幹電源の原子力発電所を保有し続ける必要がある。資源に乏しい日本のエネルギー安全保障上も原発の存在は欠かせない。

安全性や経済性に優れる新たな技術を取り入れて稼働させるべきだ。次世代原子炉「小型モジュール炉(SMR)」が有力になる。発電量を5万キロワット単位で調整でき、再生可能エネルギーの普及度に応じて変えられる。

「高温ガス炉(HTGR)」も期待が高い。水素爆発の恐れがある水素ガスを出さず、安全なヘリウムで制御できるため発電が安定する。

日本だけでこうした新分野に関わる膨大な投資額を捻出できない。官民挙げて取り組む米国や欧州連合(EU)と協力するなど実用化へ国際協力を深めたい。

日本の19年度の電源構成に占める原子力の比率は約6%にとどまる。EUには原発が20%以上を占める国もある。世界の潮流は必ずしも脱原発ではない。

むしろ政策課題として脱炭素の優先度が上がり原発の重要性は増している。望ましい水準を専門家を中心に議論してほしい。安全性に理解を得るには政治が過度に介入せず客観的な事実で示すのが望ましい。

出典:日本経済新聞