原子力 次世代炉

原子力は依存度を下げて最大限活用するとした一方、次世代炉の開発に取り組む方針だ。新戦略に位置づけた次世代炉は小型モジュール炉(SMR)と高温ガス炉(HTGR)、核融合の3つ。いずれも化石燃料を燃やさず二酸化炭素(CO2)排出量が少ない。

小型モジュール炉(SMR)

最も研究が進んでいるのはSMRだ。現在主流の出力100万キロワット級の原発より小型の10万~30万キロワット。炉心が小さく事故時に冷却しやすいとされる。主要機器を工場で組み立てることでコストを削減する。運転効率は大型の原発より下がる可能性がある。

新戦略では2020年代末の運転開始を目指す。海外の実証事業に日本企業の参画を促し、国際展開をはかる。

高温ガス炉(HTGR)

HTGRは冷却材に水を使わず、高温のヘリウムガスを用いる。事故時に水素爆発を起こす心配がない。発電出力は30万キロワット程度だが、発電しながら熱を利用し水から水素を作ることも可能だ。

日本は1998年に稼働したHTGRの研究炉(茨城県)で技術を培ってきた。海外の研究に参加して30年までに要素技術を開発。40年までの技術の実証を目指す。

核融合

核融合は太陽内部で起こる核融合反応を地上で起こし、生じた熱で発電する。日本を含む国際協力のもと、核融合実験炉の建設がフランスで始まっており、30年代に核融合実験を始める計画だ。必要な技術開発項目が多く、実用化は50年以降の見通しだ。