AI を用いた電力需要予測システム

ウェザーニューズは、電力会社向けに気象予測データを提供するサービスを始めたと発表した。電力の需給計画の策定に役立つ気温や日射量、風速などの予測データを電力会社に提供する。再生可能エネルギーの大量導入で電力の需給調整が難しくなる中、独自の気象データを需給予測に活用してもらう。

電力は需給が乱れると大規模な停電につながるリスクがある。そのため電力会社は正確な需給計画を立てる必要があり、計画と実態値にズレが生じると罰金を支払わなければならない。ただ太陽光発電や風力発電といった再生エネは気象条件によって発電量が左右され、電力会社単独の予測が難しい。

現在、多くの電力事業者では、気象や暦が類似している日の実績を考慮し、独自に計算した電力需要予測を基に、電力取引を行っている。このため、電力需要予測のより細かい修正には人手が必要 であり、より精度の高い電力需要予測を行うためには、豊富な経験知を持ったスタッフに頼らなけれ ばならないという課題があった。そこで、電力会社が保有する消費電力など最新の実績データと気象データを取り込み、独自 AI が 30 分毎に学習し続けることで、電力需要を高精度に予測するという。

2021年4月には電力の需給調整市場が開設される予定で、再生可能エネルギーや蓄電池などを利用した分散型電源の活用が期待されている。また、2022年4月にはインバランス(計画と実績の差)料金制度に見直されることで、インバランスが発生したときのペナルティがより厳格になるため、電気事業者の間には需要や発電量の予測精度の向上による損失リスク減少へのニーズが高まっている。

電力需要予測や太陽光発電量予測の精度を高めるためには、もとになる日射量、気温、風などの気象データの予測精度が重要となる。